今回は、ドナルド・サル / キャスリーン・アイゼンハート著の【simple rules 「仕事が早い人」はここまでシンプルに考える】という本について解説していきます。
実は誰しもが「シンプルルール」というものを持っています。
「今日は存分にゲームをする」とか「夜8時を過ぎたら甘いものを食べない」などです。
この「シンプルルール」がどうして集中力があがるか、またどのようなルールがいいのか解説していきます。
「シンプルルール」は多くの負傷者を救った
「シンプルルール」の代表例として「トリアージ」というものがあります。
「トリアージ」というのは、負傷者を重症度や緊急度に応じて振り分けるシステムのことです。
一例として2004年にキャンプ・マレスで起きた自爆テロが起きたときには、医療スタッフには3つ指示によって負傷者を振り分けていました。
指示に従えるか
脈拍数が毎分120回未満か
呼吸数が毎分10以上30回未満か
このシステムの根底にあるのは、限られた医療資源でいかに多くの負傷者を救うかにあります。
少し冷たいと思われるシステムですが、結果的に多くの負傷者を救うことができました。
このように、限られた医療資源の中で多くの負傷者がでてしまう災害医療の際にもトリアージは行われています。
ただ単に「シンプルルール」でいいのか?
「何でもかんでもシンプルなことなら何個でもいいのか?」
「抽象的で何となくなイメージなものでいいのか?」
ということになりますが、それはいいシンプルルールとは言えません。
いいシンプルルールというのは、4つの特徴があります。
ルールの数が少ない
使う人に合わせてカスタマイズできる
具体的である
柔軟性がある
以下の一例を項目ごとに見ていきましょう。
食に関するシンプルルールの一例から4つの特徴を解説
以下のルールはカリフォルニア大学バークレー校ポーラン教授の健康的な食生活を送る3つのルールです。
本当の食べ物を食べる
食べ過ぎない
野菜中心にする
上の例は、いいシンプルルールの4つの特徴を捉えています。
以下にいいシンプルルールの4つの特徴について簡単に解説していきます。
シンプルルールの「ルールの数が少ない」というのが基本中の基本です。
複雑な問題には対応できないと思われると思いますが、シンプルがゆえにそのルールに集中して取り組むことができます。
テストの時に先生から「これだけやっておけばいい」というときに、集中してそのことだけを取り組めば点数が取れるような状況です。
なので、このルールにだけ集中できるということになります。
フットボール選手向きの食事のルールを作り、一般人が実行したら悲惨な体型になるようなもので、選手向けにカスタマイズをしたものです。
朝食を食べる
水分補給をしっかりする
とにかく腹いっぱい食べる
「とにかく腹いっぱい食べる」という項目は一般人向けではなく、ものすごいカロリーを消費するフットボール選手だからこそのルールです。
身体を作るうえでは大事なことですからね…
このルールの適応する人にとって具体的である必要があります。
「シンプルルール」を1つの目標の為に絞ることつまり、「具体的であること」が重要です。
ここで複数の事象に対して、あれこれルールを当てはめようとしてもうまくいかないことがおおいです。
複数の事象に当てはめようとすると、どうしても抽象的になってしまいます。
その結果、誰にとっても「あいまい」なものになってしまいます。
具体的であると少々、矛盾しているような気がするかもしれませんが、「具体的」過ぎても柔軟性を失ってしまいます。
ここが、シンプルルールを作るうえで難しいところです。
本当の食べ物を食べる
食べ過ぎない
野菜中心にする
ここのルールでは具体的な食事メニューには触れていません。
このルール内であるなら、好きなものを食べてOKというものです。
メロン、トマト、キャベツ、イチゴなどその時の状況に合わせてメニューを変えることができます。
このように、抽象的すぎでも具体的すぎないルールを自分なりに合わせていくことが大切です。
実践
ここでは、「とももっと」が勉強の時や、何か集中して物事に取り組みたい時に使っているルールを紹介します。
20分のタイマーが鳴ったら手を止める
5分のタイマーが鳴るまで勉強した内容を復習する
タイマーを設定している時は必ず集中する
3サイクル回したら15分休憩する
このようなルールに従い、サイクル数を設定して回していきます。
これは、ポモドーロテクニックを活用したルールです。
ポモドーロテクニックについては、他の記事で解説してますので、もしよろしければそちらもチェックしてみてください。
ただ、いきなりこのようなルールを作ったわけではありません。
勉強などをやりつつ、足りないことであったり、要らないことだったりしたものがあったので、改善しながらルールを作っていきました。
大事なのは実践して繰り返し繰り返し改善を行っていくことです。
実際に、このルールはまだ完璧ではないと思いますので、改善は引き続き行っていきます。
まずは、自分なりにルール作りをしたり、ルールに則って行動してみるといいかと思います。
そこで、改善を繰り返し、自分なりのルールに落とし込んでいきましょう。
まとめ
シンプルルールは色々なことに応用が利きます。
例えば、仕事に取り組むときに「メールの確認は午前に10時、午後に14時」やランニングするときは「15分のタイマーが鳴ったら今来た道を戻ろう」など色々な場面に有効です。
本書では、様々なルールなどがあり、応用方法も数多く書かれているので、これを機に手にとってはいかがでしょう?
ぜひ、身に着けて自分なりのルールを作っていきましょう!
最後までありがとうございました!!